うーん。
いろいろ惜しいというか残念というか…。
ギリアムらしい場面はもちろんあるんだけども…。
ヒース・レジャーが亡くなって脚本を
変えざるを得なくなったのかなぁ。
最後20分まで話がまともに動かない。
最後20分もまとめに入ったから動いただけで。
しかも、何か知らんけど、ガッサガサと
ビニール袋永遠鳴らしてるアホ女がいて集中できなかった。
安いという以外に、こういうアホ避けるためにレイトショー選んでるのに。
まぁ外から食い物持ち込んでるような時点で、
元々どうしようもない人間なんだろうけど。
以下ネタバレありツッコミ。
一部思い違いがあるかもしれない。
頭のほう外道ガサガサ女(メガテン風)
のせいで集中して見られなかった。
まず鏡に入って得る効果の設定が分かりづらい&魅力的じゃない。
何をどうしたかったかはギリアム作品見てたら
何となく分かるんだけど、それがうまく説明しきれていない。
その結果、鏡が洗脳装置のような扱いになってしまって魅力がない。
たぶん見せ方を間違えたか、ヒース・レジャー亡くなって
脚本を改変せざるを得なかった(?未確認)影響かもしれない。
主役(導き役)が不在で見るべき位置が定まらない。
基本は永遠を生きることになった博士なんだろうけど
ヒース・レジャー他3名1役の男と、もう一人劇団の若い男がいて
両者、博士の娘に恋をしたりするんだけど前者は悪役、後者が善者=ヒーローにあたる。
これまでならその後者の男が、ずっと映画の主軸にいたんだけど
それが今回なかった。なのでどこを足場にして見て良いかが掴みづらい。
博士も博士で感情移入がしづらい。理由は次。
博士の娘への愛情がちぐはぐ。
過去の悪魔との契約で、娘が16歳になったら渡さないといけない。
それを阻止するために博士は必死に悪魔との賭けに勝とうと、
己の信者を獲得しようとするんだけど、娘に契約の生け贄であること伝えて
娘がダークサイドへ落ちていったら「もうだめぽ。もう止められない。」
とすぐ諦めちゃう。これじゃ娘を守りたい動機と折り合いが着かない。
ヒースレジャー他3名一役が演じた男は、
まぁ悪徳詐欺師的な立ち位置でまぁ悪役といえるんだけど
それを悪魔が狩りたがる理由がわからない。
男は表向きは孤児など?子供を助ける慈善事業の事業者。
しかし、裏では子供を臓器売買の道具として利用する悪人。
フツー悪魔とされるものならこれは礼賛すべき対象では?
けど悪魔はその男を狩りたがっている。しかし、運が元々強い&
額の魔除けの印?という設定でもって成就できていなかった。
そして、映画の後半、悪魔は博士に新たな賭けを提案し
もしその男を代わりに殺してくれたら娘を奪わないで
やってもいいと言われ、博士はその男を奸計でもって殺す。
博士は賭けに勝ったけど悪魔は娘のことなぞ知らないという。
で、映画の最後には博士は行方知れずだった娘が無事であったことを見つけ
ヒーローの男を旦那とし理想の家庭を築けたことを確認してよかったとなる。
自らの永遠の命に終止符を打つという悪魔との賭けはお流れになって
そのまま悪魔とともに永遠に語り続ける存在となっておしまい。
いろいろ含蓄を込められる設定はあったけど不完全燃焼感がやっぱり強い。
ヒース・レジャーが途中で亡くなったせいってのもありそうだけど
それ以外に、監督が年老いたせいというのもありそうだ。
なんかポニョを見終わった後のもやもや感にかなり近いものがある(笑
# このもやもやの中身がわかった。厭世感だな。
# ポニョにもこの映画にも漂うものといったら。
# 大変似ている。世俗を忘れたい感が強い。
惹き付けるイメージ・映像は作り出せているんだけど
それを筋が通るものとして集約しきれなくなっているというか。
残念でもあり時代は終わるものかと認識せざるを得ないなぁ。
だったら、もう抵抗せずに両者のドキュメンタリーを見たい。
たぶんそっちのが映画になる。
にしても映画館が元々好きじゃないのを
外道ガサガサ女のせいで思い出してしまったな。
劇場にいる全員が、同一のマナーで映画見るなんて土台無理な話だった。
ここ数年まったくの他人と同一空間で長居することのない
環境だったから性悪説という考え方を忘れていたよ。
# 劇中のテーマ性を孕んだ言動や内容の覚え書き(間違い&かいつまみあり)
・言い間違い(劇団若者。識域下から意識下。現実と鏡世界の対比。)
・鳥の糞と悪魔という内容を物語る別の何者か。
・タロットカードを信じる博士。
・偶然はなく、すべては必然。起きる事象には意味がある。
・黒魔術なんてない。すべてはタネのあるトリック。
・もう選択したくない(博士)
・物語にハッピーエンドの保証はない(博士。監督のユーモア?)
・総体として、現実に押しやられる物語と夢の世界、という根底の流れ
うーん、こう並べてみるとやっぱり年老いてしまったのが大きいのかなぁ。
博士に監督自身を投影してしまっているように見える。



